2026年、生成AIは「着る」時代へ
/ 7 min read
Table of Contents
2026年は生成AIを身につけて使う年になり、その入り口はワイヤレスイヤフォンなのではないかという話。
早いもので、2025年も残り1ヶ月を切りました。
昨年の今ごろ、多くの人が「来年はAIエージェント(人間の代わりに手順を考えて作業してくれるAI)が普及する年になるのではないか」と予想していましたが、振り返ってみると、だいたいそんな1年だったなと感じています。
昨年時点では、Devin(デビン)のような高度な道具に高額な料金を払う、一部の新しいもの好きだけが使っていたAIエージェント。それが今年はAIエディタやAIブラウザが登場して、誰もがある程度のことをAIに任せられるようになりました。
もちろん、まだ期待通りとはいかない部分もあります。でも1年前と比べれば、ずいぶん近づいてきたと言えるんじゃないでしょうか。
では、2026年はどうなるか。私なりの予想を書いてみます。
身につける生成AIが広がる
ズバリ結論から言うと、2026年は生成AIを搭載した「ウェアラブルデバイス(身につけられる電子機器)」の選択肢が増えて、今まで以上に広く使われるようになるんじゃないかと予想しています。いや、私だけじゃないかな(笑)。
これまでも、Ai pin(エーアイピン)やrabbit r1(ラビットアールワン)、Limitless Pendant(リミットレスペンダント)といった製品が世に出てきましたが、中には姿を消したものもありました。最近では、Meta社がLimitless社を買収して、ペンダント型の製品が販売終了になるというニュースが衝撃的に報じられたのも記憶に新しいところです。
ただ、この買収は悪いニュースではなく、むしろこの市場への本気度が表れた動きだと思っています。Googleも2026年にメガネ型の製品を発売すると告知していますし、最近少し情報が途絶えていますが、OpenAIと著名デザイナーのジョナサン・アイブ氏が手がける製品の話も、そろそろ具体的な形が見えてくる頃なんじゃないでしょうか。
私が注目しているのは、耳
ウェアラブルというと、メガネ型やバッジ、ペンダントのようなアクセサリー型に新しさを感じます。でも、私が個人的にいちばん注目しているのは「ヒアラブル」、いわゆるワイヤレスイヤフォンです。
最近、街中でワイヤレスイヤフォンを着けている人を本当によく見かけるようになりました。登場したばかりの頃に比べると、着けたまま会話をすることへの抵抗感も、ずいぶん減ってきているように感じます。今やワイヤレスイヤフォンは、メガネと同じくらい「当たり前の日常の道具」になっている気がするんですよね。
ワイヤレスイヤフォンを着けていることが日常になれば、会話の記録を自然に残せますし、AIからの情報も音声で受け取れます。
画面に文字で出すことと、音声で伝えることには、それぞれ良し悪しがあります。でも、常に身の回りにあって、環境に溶け込んでいるという意味では、音声のほうが相性が良いと思うんです。
スマートフォン、ウォッチ、そしてイヤフォン
もちろん、スマートフォンを完全に置き換えるような画期的な製品が登場すれば話は別です。でも、そうでなければ、「スマートフォン + スマートウォッチ + ワイヤレスイヤフォン」という組み合わせが、当面の現実解なんじゃないでしょうか。
この3つを組み合わせる便利さを多くの人が実感することが、その先の普及への足がかりになると思います。
その意味では、来年すぐに誰もが身につける生成AIを使っている、とは言い難いかもしれません。でも2026年はその入り口になって、後から振り返ったときに「あの頃をきっかけに広まったな」と言われるような、重要な年になるんじゃないかと予想しています。
鍵は「日常に溶け込めるか」
個人的には、これまでの体験をガラッと変えるような、まったく新しい製品の登場にも期待しています。ただ、かつてスマートフォンが広く普及するまでに相応の時間がかかったように、身につける機械が社会に浸透するまでにも、やはりある程度の時間は必要でしょう。
これはあらゆる技術に共通して言えることですが、いかに「日常に溶け込めるか」が最大のポイントです。そして、その糸口になるのが、すでに私たちの生活に違和感なく入り込んでいる「耳」なのではないかなと考えています。