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情報共有と連絡は違うし、情報が共有されていることが共有されるまでが情報共有だという老害話


チャットツールが広く使われるようになって、コミュニケーションのハードルが下がった一方、アドホックな(その場限りの)コミュニケーションも増えている。

情報がたくさん流れていて、活発にやり取りされているように見える。でも、あとから「あれ、どこに書いてあったっけ?」となること、ありませんか?

「情報共有します」の多くは、連絡

「情報共有します」と書かれて流れてくるその情報は、単なる連絡。情報共有とは、

  • 必要な人が
  • 必要な時に
  • 必要な情報にアクセスできる

状態を作ることであると考えています。チャットツール上の情報は時間が経てば目の前から消えていき、見返すことはもちろん、そもそもそこに情報があったことすらわからなくなる。

情報共有とは情報をストックすることであって、フローとして流すことではない。

図書館とおしゃべりの違い、と言うとわかりやすいかもしれません。おしゃべりで聞いた話も情報ではあるけれど、聞き逃したらそれまでだし、あとから「あの話、もう一度」とはいかない。図書館は違う。誰も見ていない時間帯でも、本はそこにある。必要になった人が、必要になったときに、自分の足で取りにいける。情報共有というのは、この本棚を作る作業のことです。

誰が何を知っているか、がわからないと動けない

そして、ストックができていても、もうひとつ残る問題があります。

情報というのは各個人が持っているだけではダメで、それがチーム(組織内)で共有されているという認識まで共有されていないと、使いものにならない場合がある。

たとえば、Aさん、Bさん、Cさんの3人がいて、AさんがBさんとCさんにそれぞれ個別に情報共有(という名の連絡)をしたとします。BさんとCさんはそれぞれ同じ情報を持っているのですが、BさんはCさんが、CさんはBさんが自分と同じ情報を持っているのかどうかわからない。

Aさんから個別に連絡を受けたBさんとCさんが、お互いに相手が知っているかどうかわからない状態を表した図

こうなると、BさんとCさんはコミュニケーションが取りにくくなります。BさんとCさんの間で連携して仕事を進めることをAさんが期待していたとしても、そういった動きが生まれないかもしれない。それが機密性の高い情報だった場合にはとくに。

サプライズパーティーの相談みたいなものです。自分は知っている、相手も知っているかもしれない。でも、相手が知っているという確証がないから、こちらからは切り出せない。結果、誰も動き出さないまま当日を迎える(笑)

しかし、本来の情報共有の形ができていて、その認識がチーム内でできていれば「この情報はみんなが知っている、もしくは知っていて良いんだな」ということがわかり、それを前提にコミュニケーションができる。

置く場所と、置いたという事実

というわけで、心がけたいのはこの2つかなと思っています。

  • 情報は、あとから取りにいける場所に置く。チャットは連絡や議論の場と割り切って、情報の最終的な置き場所にしない
  • 置いたという事実をチームに伝える。「あそこに書きました」の一言があるだけで、「全員が見にいける情報がある」という前提が生まれる

ツールを使い分けること自体が目的ではなくて、「誰が何を知っているか」の地図をチームで持てているかどうか。そこが肝心なところなのだと思います。

正しい情報共有の姿はチームにとっていいことばかりじゃないですか? 情報のストックとフロー、しっかり使い分けていきたいところです。

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