議事録を、会議が始まる前に書く
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議事録は会議が終わったあとに書くもの、と思い込んでいたけれど、始まる前にAIに書いてもらうと会議の景色が変わるかもしれないという話。
毎週日曜日の夜、仲間内でAIについてあれこれ話す会をやっています。特に議題があるわけでもなく、ただ話しているだけの会なんだけど、そういう場のほうが面白いものが出てきたりする。先日もそこでひとつアイデアが生まれたので、紹介してみます。
名付けて「未来予想議事録と演繹的会議法」。
演繹(えんえき)というのは、先に大きな見取り図を置いて、そこから細かいところを詰めていく考え方のこと。要するに、答えの見当を先につけておいて、あとから確かめにいく。会議でもそれをやってみたらどうか、という話です。
絵にまとめるとこんな感じ(Geminiに描いてもらいました)。
会議が終わってから、何が決まったんだっけ?となる
会議が終わったあとに議事録を書く。これはもう当たり前すぎて、疑ったこともなかった。
でも、会議が終わってから議事録を読み返して「で、結局なにが決まったんだっけ?」となること、ありませんか? 私はけっこうあります。決まったことがぼんやりしているというより、そもそも会議の途中で、いま何を話しているのかを見失っている。だから終わってから整理することになる。
じゃあ、その整理を先にやっておいたらどうなんだろう。というのが出発点でした。
やり方
まず、これから開催する会議の議事録を、AIに先に書いてもらいます。渡す情報はこんなところ。
- テーマ
- それまでの会議の議事録
- 現状の課題認識
- 出席者と、それぞれのプロフィール
- この会議で目指したいゴール
そして、書いてもらう議事録の項目はこの3つ。
- 主に議論されたこと(箇条書き)
- 各議論に関連した出席者の意見(発言録のようにならないよう、ポイントだけを拾ってもらう)
- アクションアイテム
出席者のプロフィールを渡すのがポイントかなと思っています。「この人ならたぶんこういう視点から意見を言うだろう」という予想まで含めて書いてもらう。
こうして、これから始まる会議でどんな議論が生まれて、どんな結論に着地しそうなのかをAIに予想してもらい、それを手元に置きながら会議を進めていく。これが「未来予想議事録と演繹的会議法」です。
会議の天気予報
これ、要するに会議の天気予報みたいなものなんじゃないかなと。
明日の予報が雨なら、傘を持って出かける。予報が外れて晴れることもあるけれど、それで困ることはあまりない。予報の価値は「当てること」ではなく「準備できること」にあるからです。
会議のほうも同じで、未来予想議事録は当たっている必要がまったくない。「たぶんこのあたりで意見が割れる」「この論点は抜け落ちそう」という見当がついた状態で会議に入れる。それだけで、議論の立ち上がりがずいぶん速くなるのではないかなと思っています。
AIに議事録を書かせるどころか、会議まで先に済ませてもらっている感じ(笑)
ただし、予想に会議を寄せない
気をつけたいのは、AIの出した予想に引っ張られすぎることです。
予報が晴れだったからといって、雨が降っているのに傘をささないのはおかしい。同じように、AIが書いた結論に会議を寄せていってしまったら本末転倒で、それはもう会議とは呼べない。あくまで主体は参加者で、AIの出力は取捨選択するための素材です。
なので、どんな会議にでも効くとは思っていません。結論がある程度決まっている報告のための会議では、たぶん意味がない。むしろ新しいビジネスアイデアを出すような、どこに転がるかわからない会議のほうが向いているのではないかなと考えています。予想を裏切ったところにこそ、面白いものがあるはずなので。
面白そうだなと思った方がいたら、ぜひ試してみてください。うまくいったかどうかより、予想がどんなふうに外れたのかを聞いてみたい気がします。